招詞
まことに私たちの心は主を喜び、私たちは、聖なる御名により頼む。主よ。あなたの恵みが、私たちの上にありますように。 詩篇33篇21~22節
聖書箇所
出エジプト記9章1節~10章29節
説教
強権者ファラオと③ 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/453 仮寝の場所も無い
イエスたちが、道を進んで行くと、ある人がイエスに言った。「私は、あなたがおいでになる所なら、どこへでもご一緒に参ります。」 すると、イエスは彼に言われた。「さすらいの習性のある狐にさえ、ねぐらはある。空の鳥にも巣がある。しかし、わたしには仮寝の場所も無い。わたしに従って来る者も、同じことを覚悟しなければなりません。」
ルカの福音書 9章57~58節 (現代訳)
イエスが、30歳になり型破りなメッセージ(福音)を持って、公生涯に出た初期のエピソードです。一見、弟子入り志願の若者(?)への断りの文句にも聞こえます。つまり、狐たちには自分の家がある。落ち着きの我が家、帰る場所というものがある。しかし、「私には、イスラエルを行脚する毎日だけだよ。それでもついて来るかね?」と問われました。
イエスは、実際には、ガリラヤ湖の北岸の町カペナウムがベースでそこからエルサレムを含むイスラエル全土を巡りました。地中海沿岸のツロまでも足を延ばされました。エルサレムに近いマルタ、マリヤ、ラザロの家で弟子たちと休憩・宿泊することも多かったようです。それでも、イエスとペテロなど側近の弟子たちにとってほぼ毎日が旅だったわけです。「狐には...」は決して大げさな言い方ではありません。イエスが、実際にしたことは、イスラエル中を行脚し、福音の種まきをなさることでした。弟子たちが収穫に預かるために。