2022年12月25日日曜日

2022年12月25日 クリスマス礼拝 第4主日礼拝  博士たちの秘密

招詞
 ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中であまりにも小さい。だが、あなたから、わたしのために、イスラエルを治める者が出る。その出現は昔から、永遠の昔から定まっている。
                                     ミカ書5章2節

聖書箇所
マタイの福音書2章1~16

説教
博士たちの秘密 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/471 ハヌカかスコットか

 イエスさまの誕生日(クリスマス)の特定法は、諸説ありますが、はっきりはわかりません。キリスト教会の多くは、12月に祝われるユダヤ教の「ハヌカ」祭が「光の祭典」と呼ばれることと、イエス様がヨハネによる福音書などで「光」と言われていることからクリスマスを12月に祝う意義を強調しています。ちなみに、今年、2022年のハヌカは12月18日から12月26日です。
ところが、イエスさまを信じているユダヤ人(メシアニック・ジュー)によると、「仮庵の祭り」=スコット(10月)の頃ではないかと言います。その根拠は、口伝タルムードによると「アビヤの組」だったザカリヤの奉仕の時期からヨハネの誕生日が過ぎ越し祭(4月)と推定できるので、6カ月後のイエスさまの誕生が12月ではなく懐妊が12月ということになります。そこから出産までが10月10日(とつきとうか)くらいですから、イエス様の誕生は大体10月、仮庵の祭りの頃ということになります。10月説は、ルカの福音書2章の景色=冬になる前の羊飼いの野宿可能期間に照らすと信憑性が増すということになります。
しかし、メシアニック・ジューの祝い方とカレンダーは異なっても、イエスさまのご降誕を祝い、十字架の贖いの御業に感謝する気持ちは同じです。イエス様の再臨の時までご降誕を祝い続けてまいりましょう。

2022年12月17日土曜日

2022年12月18日 アドベント第4週 第3主日礼拝 マリヤとエリサベツ

招詞
 私は山に向かって目を上げる。私の助けは、どこから来るのか。私の助けは主から来る。天地を造られたお方から。                         詩篇121篇1~2節

聖書箇所
ルカの福音書1章39~56

説教
マリヤとエリサベツ 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/470 イエスとベツァルエル

 主は、(ユダ族のウリの子)ベツァルエルに、知恵と英知と知識とあらゆる務めにおいて、神の霊を満たした。それは、彼が金や銀や青銅の細工に意匠を凝らし、はめ込みの宝石を彫刻し、木を彫刻し、あらゆる仕事をするためである。            出エジプト記31章3~5節

 イエスが大工の息子であったのは、そこに神の隠された秘密があります。「大工」の原語を調べると木工は、石工や金属職人なども含まれ、家全体の匠(たくみ)です。ベツァルエルは、神の家である幕屋のために働く神の霊が宿る人材でした。「ウリの子ベツァルエル」の意味は、「光を照らす神の陰にいる者」です。つまり、本体である「光」と「影」とは切っても切れない関係にあることを示唆しています。イエスが、ヨセフとともに、大工として家づくりをしたことから、神の国の福音を伝える中で、「神の家」を建てるという御父と御子が共に働かれる関係の類比を見ることができます。イエスが、ヨハネ14章で、「父の家に私たちが実際に住める場所が準備されているよ」、と天国の住居の開示をしていることに感謝しましょう。
「わたしの父の家には、住まいがたくさんあります。もしなかったら、あなたがたに言っておいたでしょう。あなたがたのために、わたしは場所を備えに行くのです。 わたしが行って、あなたがたに場所を備えたら、また来て、あなたがたをわたしのもとに迎えます。」 ヨハネ14:23
                         (銘形 「アドベント瞑想」より一部引用)

2022年12月10日土曜日

2022年12月11日 アドベント第3週 第2主日礼拝 ナザレの秘密

招詞
 私の舌があなたのみことばを歌うようにしてください。あなたの仰せはことごとく正しいからです。あなたのみおしえは私の喜びです。私のたましいが生き、あなたをほめたたえますように。
                          詩篇119篇172、174~175節

聖書箇所
イザヤ書11章1~5

説教
ナザレの秘密 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/469 住まわれた(スケーノー)

 ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた。
                                ヨハネの福音書1章14節

 「住まわれた」ということばを、岩波訳では「幕屋を張った」と訳しています。「幕屋(あるいは聖所)」建造の目的は、出エジプト記 25:8によれば、「わたしは彼らの中に住む」ということでした。彼らとは神によって贖われたイスラエルの民です。神ご自身が、幕屋の中に住み、そこにご自身を現わされたのです。また神は至聖所の中でモーセと会い、彼を通して民に語られました。神は大祭司アロンを通して民が神に近づき、神を礼拝することができるようにさせられました。
このように、「ことば」である神のひとり子イエスが「幕屋を張られた」ということは、肉体という形をとって、私たちの間に住まわれ、御父のことばを語り、また、私たちを御父に近づけることができるように大祭司としての役割を果たされたことを意味します。主イエスのご降誕は、神の救いの歴史が回る最大の軸となった出来事です。「住む」とは、パウロがコロサイ1:27でも開示しているように、イエスが私たち信じる者たちと日々親しいかかわりを持ってくださるということです。                       (銘形「アドベントの瞑想」から一部引用)

2022年12月3日土曜日

2022年12月04日 アドベント第2週 第1主日礼拝 インマヌエルの秘密

招詞
 主よ。私の叫びがみ前に近づきますように。あなたのみことばのとおりに私に悟りを与えてください。私のくちびるに賛美が湧きあふれるようにしてください。  詩篇119篇169、171節

聖書箇所
マタイの福音書1章18~25

説教
インマヌエルの秘密 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/468 ナタル(クリスマス)

その後、私は見た。見よ。あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、だれにも数えきれぬほどの大ぜいの群衆が、白い衣を着、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊キリストとの前に立っていた。                                   黙示録7章9節

ナタルは、ポルトガル語とインドネシア語でクリスマスの意味です。インドネシアは、16世紀から植民地として列強の支配下に置かれ苦難の時期を過ごしました。当時は、英・欄・ポルトガルの三国が覇権を争いましたが、17世紀にオランダが勝ち、その後の350年間統治してもポルトガル語のナタルが使われ、独立後70年経った今日に至っています。
世界最大のイスラム教国インドネシアでのクリスマスは、質素に祝われます。商店街の飾りなどは無く、主都や大都市のモールの中だけにクリスマス・ツリーを見ることが出来ます。それでも、キリスト教は「市民権」を持っていて、12月25日は国民の祝日です。イースター(復活節)もカレンダーに記されています。クリスマスの週の夕方、国民クリスマス(ナタル・ナショナル)が、主都ジャカルタで行われ、大統領や政府高官も臨席して盛大に祝われます。
アンボンでは、25日と26日の二日間クリスマス礼拝が祝われ、官公庁もすべてお休みです。今年、10月にアンボン語新約聖書の献呈式があり、州内外200万人近くの人々が日常語で聖書が読めるようになり、牧師たちの説教にも使われ始めています。
母語の日本語でクリスマスを祝えることは恵みですね。この幸せを感謝しつつ、待降節を過ごしましょう。