2022年11月27日日曜日

2022年11月27日 アドベント第1週 第4主日礼拝 ベツレヘムの秘密

招詞
 主よ。私の叫びがみ前に近づきますように。あなたのみことばのとおりに私に悟りを与えてください。私のくちびるに賛美が湧きあふれるようにしてください。 詩篇119篇169、171節

聖書箇所
ミカ書5章2~5

説教
ベツレヘムの秘密 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/467 ウクライナのメリー・クリスマス(ヴェセェロ・ホリズドヴァ)

 あなたがたは、以前は暗闇の生活をしていたが、今は主を信じて光の生活に変えられた。だから、光の子供らしい生活をしなさい。               エペソ人への手紙5章8節

   クリスマス・イブの日、ウクライナ人は、朝から何も食べず、夜は一番星を見てから食事をします。その星はキリストが生まれたというしるしで、それを見てから祝い始めるのです。この夜、家族と肉以外の12種類の食材(魚と野菜)を食べます。肉を使用しないボルシチ、バレニキ(ジャムなどが入った餃子風デザート)、ビーツサラダなどが食卓に並びます。
ウクライナでは、12月と1月にクリスマスを祝います。その理由は2019年に再発足した「ウクライナ独立正教会」にあります。ソ連時代、ウクライナ独立正教会は厳しく弾圧を受けロシア正教会へと統合されました。
ソ連崩壊後のウクライナ独立後もウクライナではロシア正教会が実質国教となっていました。しかし、2014年のロシアのクリミア併合、東部のドネツク、ルハンツク侵攻などで、ウクライナには教会の独立機運が高まり、2019年にコンスタンティノープル総主教庁においてウクライナ独立正教会の地位が認められ、ロシアから離れました。
2019年からグレゴリア暦の12月25日に変更したものの、ウクライナには過去何十年もユリウス暦1月7日にクリスマスを祝ってきた伝統がある為、そう簡単には変えられない民意があります。それで「移行期間」として現状の2つのクリスマスを祝うことにしています。
今年、初めて戦時下でのクリスマスを迎えるウクライナのクリスチャンたちが、日々戦火から守られるように祈りつつ、待降節を過ごしましょう。 ヴェセェロ・ホリズドヴァ!

2022年11月20日日曜日

2022年11月20日 第3主日礼拝 ラハブの命がけ

招詞
 私のたましいはあなたのさとしを守っています。限りなくそれを愛しています。私はあなたの戒めと、さとしとを守っています。私の道はことごとく御前にあるからです。
                              詩篇119篇167~168節

聖書箇所
ヨシュア記2章1~24

説教
ラハブの命がけ 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/466 待降節(アドベント)

 「神は、むかし父祖たちに、預言者たちを通して、多くの部分に分け、また、いろいろな方法で語られましたが、 この終わりの時には、御子によって、私たちに語られました。神は、御子を万物の相続者とし、また御子によって世界を造られました。 御子は神の栄光の輝き、また神の本質の完全な現れであり、その力あるみことばによって万物を保っておられます。また、罪のきよめを成し遂げて、すぐれて高い所の大能者の右の座に着かれました。    ヘブル人への手紙1章1~3節

 次週、11/27は待降節が始まります。12/18が第四週で12/25が降誕日となり、クリスマス礼拝をします。「クリスマス」~救い主の降誕祭~をよりよく迎えるために、キリスト教会はその前の期間を「待降節」(アドベント)として霊的な準備の期間として用いてきました。
ところが、毎年迎えるこの期間の過ごし方が習慣的なものとなっていることは否めません。しかも日本では「師走」という最もせわしない時期です。コロナ前までは、さまざまなイベントの準備で忙しくしていて、本来のアドベントの意義を見失なう恐れがありました。このアドベントの時期を意識的に、新たな思いと期待をもって過ごしましょう。神さまから来る静まりの中で、「ことばに表わせないほどの神の賜物」~御子イエスの受肉の神秘と再臨の希望~ に深く思いを馳せる時にさせていただきましょう。              (銘形 「アドベントの瞑想」から一部引用)

2022年11月12日土曜日

2022年11月13日 第2主日礼拝 ヨシュアとカリスマ

招詞
 私は、どんなにあなたの戒めを愛していることでしょう。主よ。あなたの愛によって、私を生かしてください。あなたのみ言葉は、すべて真理です。あなたの正しいみ教えは、永遠に続きます。 
                            詩篇 119篇159~160節(現代訳)

聖書箇所
ヨシュア記3章7~17

説教
ヨシュアとカリスマ 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/465 「努力して」か「勇気を出して」か
 
 「努力して狭い門から入りなさい。」             ルカの福音書 13章24節

 これは、弟子たちの「主よ。救われる者は少ないのですか」という質問に応えたことばです。イエスさまが神の国をからし種とパン種にたとえて話された後のやりとりです。神の国ははじめては小さく、そして目立たないがやがては大きく拡大することを語りました。「狭き門」とは単に狭いということではなく、目立たない入り口という意味です。目立つことがない、そのためにだれも注目しない、だれからも見向きされない門、それが「狭き門」の意味です。そんな狭い門から入るのに「努力して」(新改訳)ということばが付け加えられています。
確かに、「努力して」と訳されたギリシャ語本文では「競争する」という動詞が使われていますが、イエスさまが実際に使ったヘブル語に訳し戻したヘブル語の新約聖書では、「アマーツ(勇気をもって)」ということばが使われています。「アマーツ」は励まし用語で、ヨシュア記1:6「強くあれ、雄々しくあれ」の雄々しくあれです。その背景には敵への「恐れ」があったので、「恐れてはならない」ということばが添えられています(ヨシュア1:9)。つまり、上記イエスのことばの背景にあるのはマイノリティ(少数派)に対する恐れです。そんな恐れに対してイエスは、必ず神の国は大きく膨れ上がることを語って、「雄々しく、勇気をもって狭い門から入りなさい」と人々に語られたのです。クリスチャンが「少数」であることを恐れてはならない、雄々しくあるようにと励ましているのです。イエスに従う道は、努力してではなく、勇気をだして入る道です。

2022年11月5日土曜日

2022年11月06日 第1主日礼拝 モーセの終活

招詞
 私は夜明け前に起きて叫び求めます。私はあなたのことばを待ち望んでいます。あなたの恵みによって私の声を聞いてください。               詩篇119篇147、149節

聖書箇所
申命記3章18~29

説教
モーセの終活 田口勇新牧師

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言(こと)ローグ/464 ヨシュア記のヤーラシュ(相続する)

    主「私と私の家は主に仕える。」             ヨシュア記24章15節

 旧約聖書を「モーセ五書」「歴史書」「詩歌」「預言書」に分類されます。歴史書は、申命記で言われている約束の地で神の教えを基準としてどう歩んだかという視点から書かれています。ヒューマニズムではない理解が必要です。ヨシュア記は、歴史書の初めの書です。
 いよいよ約束されたカナンの地に向かって、ヨシュアの率いるイスラエルの民がヨルダン河を渡ります。しかし、モーセの晩年に周りの小国は、イスラエルを滅ぼそうと敵意をむき出しにして攻めてきたので応戦しなければならなかったように、カナンを自分たちの所有とするためには異邦の民を追い出して、そこを占領しなければなりませんでした。
 「追い出す」「滅ぼす」「占領する」「所有する」「手に入れる(取得する)」「相続する」「受け継ぐ」という7つの事はみな同義であり、ヨシュア記はヘブル語「ヤーラシュ」(動詞)という一つのキーワードによって括(くく)られます。戦乱の中でもヨシュア一家が語った冒頭の信仰告白が光ります。
                           (銘形「ヨシュア記」から一部引用)