2019年7月28日日曜日

2019年07月28日 第4主日礼拝 ダニエルの見た幻①

招詞
【主】に歌え。 御名をほめたたえよ。日から日へと、御救いの良い知らせを告げよ。主の栄光を国々の中で語り告げよ。その奇しいわざを、すべての国々の民の中で。   詩篇96篇2~3節

聖書箇所
ダニエル書7章1~18節

説教
ダニエルの見た幻① 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/298 黙示文字

 イエス・キリストの黙示。この預言のことばを朗読する者と、それを聞いて、そこに書かれていることを心に留める人々は幸いである。時が近づいているからである。
                             ヨハネの黙示録1章1a節、3節  

 ダニエル書は、聖書の中の最初の黙示文学です。黙示文学では、神様の啓示が特別な形で示されます。ダニエル書では、大きな像だったり、翼を持ったライオンだったり、熊や豹など、獣が、人や王国に例えられて出てきます。新約聖書では、ヨハネの黙示録が知られています。 
 ダニエルは、バビロン捕囚でバビロンに強制移住させられ、75年間、バビロニアとペルシャの王たちに仕えました。天の神という名前で王たちに天地創造の神様を伝えることもダニエル書の目的の一つで、そのためにダニエル書の2~8章の一部は、現地語であるアラム語で記されました。同胞のユダヤ人たちには、今起きていること、将来起きることを伝えるのに、黙示の形で母語であるヘブル語で記したのは、「敵国の中」にいたことが大きな理由です。 
 私たちの聖書には、ダニエル書もヨハネの黙示録も収録されています。先のこともこれからのことも啓示されています。黙示文学の形で啓示されているものは特に注意深く学びましょう。そこには、日本のような異教の国で信仰をもって生きていく私たちに、知恵と勇気と希望を与える要素が沢山あるからです。 

2019年7月21日日曜日

2019年07月21日 第3主日礼拝 ダニエルの危機

招詞
主の真実は、大盾であり、とりでである。まことに主は、あなたのために、御使いたちに命じて、すべての道で、あなたを守るようにされる。             詩篇91篇4b、11節

聖書箇所
ダニエル書6章1~28節

説教
ダニエルの危機 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/297 預言と寓話

第一のものは獅子のようで、鷲の翼をつけていた。見ていると、その翼は抜き取られ、地から起こされ、人間のように二本の足で立たされて、人間の心が与えられた。    ダニエル書7章4節

 ダニエル書7~12章は、預言のメセージです。登場する人物が動物で登場するところは、寓話と誤解しやすいですが、全く別物です。預言は、過去・現在・未来のことについて神が人に知らせるメッセージで、人物を動物に例えることがあります。神が人に開示することを啓示と呼ばれます。これに対して、寓話は、人の創作で、擬人化された動物たちが争うなどのストーリーで、道徳的な教訓で閉じられます。
 ちなみに7章では、動物がネブカデネザルから始まり、これが前記第一の動物です。その後、ベルシャツアル、エピファネス、ローマの順に登場する歴史的預言で実際にその通りのことが起こりました。
 過去の事だけではありません。実は、これから起こる歴史の預言も、ダニエル書に記されていますので注意深く読んでいきましょう。

2019年7月14日日曜日

2019年07月14日 第2主日礼拝 バビロン最後の日

招詞
神よ。私にきよい心を造り、ゆるがない霊を私のうちに新しくしてください。 神へのいけにえは、砕かれた霊。砕かれた、悔いた心。神よ。あなたは、それをさげすまれません。
                                 詩篇51篇10、17節

聖書箇所
ダニエル書5章1~31節

説教
バビロン最後の日 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/296 至上の権威(エクスーシア) 

 人はみな、上に立つ権威に従うべきです。神によらない権威はなく、存在している権威はすべて、神によって立てられたものです。             ローマ人への手紙13章1節

 この箇所では、クリスチャンの対社会的なかかわり、つまり、国家とその権威に対してキリスト者が取るべき態度について扱われています。1~4節はガイドラインです。
 
 1節・・権威とは神によって立てられたものであること
 2節・・権威は神の定めであること
 4節・・権威は民に益をあたえるための、神のしもべであること
 
 使徒9章17節で、迫害者パウロのところに、イエスの弟子アナニヤが遣わされ、彼がイエスの至上の権威により「目が見えるようになれ。神の霊に満たされよ」と命じました。その時、パウロの「目からうろこ」が落ちて、一時失っていた視力が回復します。もしパウロが神の権威に服することがなかったとしたら、パウロは決してアナニヤの声に従うことはなかったでしょう。神の権威を知り、その権威の下に砕かれた人だけが、神が立てた権威にしたがうことができるのです。
 今週は、国政の代表(権威者)を選ぶ選挙の前の週です。キリスト者として、国民に利益を与えてくれる神のしもべか、神に心砕かれ得る人を選ぶことができれば幸いですね。
                     (銘形「ローマ人への手紙の瞑想」より一部引用)

2019年7月7日日曜日

2019年07月07日 第1主日礼拝 王の危機と回復

招詞
光は、正しい者のために、種のように蒔かれている。喜びは、心の直ぐな人のために。正しい者たち。【主】にあって喜べ。その聖なる御名に感謝せよ。        詩篇97篇11~12節

聖書箇所
ダニエル書4章28~37節

説教
王の危機と回復 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/295 ネブカデネザルの晩年

 わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。主は、あなたのすべての咎を赦し、あなたのすべての病をいやし、あなたのいのちを穴から贖い、あなたに、恵みとあわれみとの冠をかぶらせ、あなたの一生を良いもので満たされる。あなたの若さは、鷲のように、新しくなる。                      詩篇103篇2~5節

 あの大王ネブカデネザル(統治年:紀元前606~562)にも晩年がやってきました。ダニエル書4章は、王の在位34年目以降の記事で、最後の8年ほどが残された生涯でしたが、この8年の初めのころのエピソードです。ダニエルも最初の「夢の解き明かし」以来30年間、初めは王の顧問団の一員として、そして内務大臣に昇格していきます。王の危機は、この時に訪れました。国の存亡にもかかわることです。
 権勢をほこり、ムラ気で、真に悔い改めることをしなかった王はついに回心するのでしょうか?これが、4章の第二のテーマです。第一のテーマは「神さまが全宇宙の権威者だ」ということで、これを知恵と体験で知らせようとしています。
 私たちにも人生の秋がやってきますが、主を信じて歩いている者にとっては信仰の実、御霊の実の収穫の季節でもあります。5節によれば、「あなたの若さは、鷲のように、新しくなる。」というおまけつきです。主の良くしてくださったことを忘れず、感謝しつつ収穫に精出しましょう。