招詞
主よ。あなたの恵みは天にあり、あなたの真実は雲にまで及びます。あなたの義は高くそびえる山。あなたのさばきは大いなる淵。あなたは人や獣を救ってくださいます。神よ。あなたの恵みは、なんと尊いことでしょう。 詩篇36篇5~7節
まことに神は、イスラエルに、心のきよい人たちに、いつくしみ深い。 詩篇73篇1節
この詩篇を書いたアサフが信仰の危機に直面したこと告白されている詩篇です。彼は、ダビデの時代、ダビデの幕屋での賛美礼拝におけるリーダの一人でした。ダビデの息子ソロモンの時代に建てられたソロモン神殿においてもトップの賛美リーダーでした。彼はレビ人で、嗣業としての土地はありません。
その彼が、神を信じない人々をねたみ、栄えるのを見て、獣のようになってしまったのです。2, 3節はそのことを告白しています。
幸いアサフは、この霊的危機から脱出できました。28節にはこうあります(新改訳)。
「しかし私にとっては、神の近くにいることが、幸せなのです。」
たとえ他の人がどのように生きたとしても、私にとって良いことは、神の近くにいることなのだ、私は神の近くにあることを幸いとし、主なる神に避け所を置くのだ、と結論づけています。
これは作者が、不条理という暗闇の中で悟ったことです。霊的な暗闇の中にも神はおられるのです。 (銘形「神の善(トーヴ)」から一部引用)