招詞
主によって、人の歩みは確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。 その人は転んでも、倒れ伏すことはない。主が、その腕を支えておられるからだ。正しい人の口は知恵を語り、その舌は義を告げる。 詩篇37篇23~24、30節
神は仰せられた。「ここに近づいてはならない。あなたの履き物を脱げ。あなたの立っている場所は、聖なる地である。」 出エジプト記3章5節
出エジプト記3章は偉大な神のしもべとして、イスラエルの民をエジプトから救い出したモーセの召命の場面です。モーセが神から召命を受けたのは80歳でした。そのモーセがシナイ山のふもとで不思議な光景を見たのです。その光景とは「燃えているのに燃え尽きない柴」でした。モーセはそこに近づこうとしたとき主の声を聞いたのです。「ここに近づいてはならない。あなたの履き物(サンダル)を脱げ。あなたの立っている場所は、聖なる地である。」
① これは、自分の権利、思いや考え、立場を捨てよという意味です。モーセ は40歳まで、エジプトの王室で王子たちと共に育ち、教育も受けまし た。それらを捨てよ、と主は言われました。
② また、奴隷の立場に立つことを意味します。履き物を履 けるのは自由人のしるしでした。名誉と誇りのしるしで す。奴隷や貧しい者は裸足で歩きました。したがって、 履き物を脱ぐということは、奴隷の立場に自分を置くことを意味します。 神のモーセに対する使命は、エジプトで奴隷となっている同胞を救い出す ことでした。それゆえ、リーダー自身が奴隷と同じ立場に身を置くこと を意味しています。
2000年前、イエス・キリストは神であるにもかかわらず、そのあり方を捨てられ、ご自分を無にして、仕える者の姿を取って、人間と同じようになられました。この「しもべなるイエス」によって、私たちは罪の奴隷から救い出されたのです。
(銘形「ヘブル語のディリーブレッド」から一部引用」