招詞
主はこの口に授けてくださった、新しい歌を。私たちの神への賛美を。多くの者は見て恐れ、主に信頼するだろう。幸いなことよ。主に信頼を置き、高ぶる者や、偽りに傾く者たちのほうを向かない人。 詩篇40篇3~4節
聖書箇所
イザヤ書3章20節~21節
説教
聖書のみ 金田与施夫牧師(DVD説教)
言(こと)ローグ/538 詩篇77篇の四つの瞑想語 ③ハーガー(思いを巡らす)
私は、あなたのなさったすべてのことに思いを巡らし、 あなたのみわざを、静かに考えよう。
詩篇77篇12節
詩篇77篇にある四つの瞑想語(meditation)の一番目は、ヘブル語で、①ザーハル(思い出す)、2番目は、スィーアッハで、「思いを潜める」でした。三番目は、ハーガー(思いを巡らす)です。
ハーガーは、昼も夜も、神のみわざや神のことばを継続的に思い巡らすことによって、思考を深め、熟成させる行為です。ほとんどの人性の問題やチャレンジは一過性ではありませんから、ハーガーすることで常に主に頼り、その副産物として信仰もより深められえていくと思います。
77篇は、作者不詳ですが、熟年のダビデの歌143篇と酷似しています。
私は昔の日々を思い出し、あなたのなさったすべてのことに思いを巡らし、あなたの御手のわざを静かに考えています。 詩篇143篇5節
ダビデは、勇敢で正直者でしたが、サウル王の娘との結婚生活は破綻していました。イスラエルの王になってからは、バテシェバ醜聞を起こし、民の信頼を失いかけました。預言者ナータンの諫言(かんげん)で悔い改め立ち直ります。しかし、最大の試練は、愛息アブシャロムが自分を裏切り、クーデター未遂事件でダビデの命を奪おうとしてことでした。
詩1篇2節の「主の教えを喜びとし、昼も夜もその教えを口ずさむ。」もハーガーが使われていますが、以下のリビングバイブル訳は、ハーガーの深意を反映していると思います。
その人は、 主がお望みになることを何でも喜こんで行ない、 いつも、主の教えを思い巡めぐらしては、 もっと主のみそばを歩もうと考がえます。 リビングバイブル
次回は、④ハーシャブ(思い返す)です。 (銘形「ヘブル語コラム」から一部引用)