2017年11月26日日曜日

2017年11月26日 第4主日礼拝 救いの奥義

招詞
私は切なる思いで主を待ち望んだ。主は私のほうに身を傾け、私の叫びを聞き、 私を滅びの穴から、泥沼から、引き上げてくださった。そして私の足を巌の上に置き、私の歩みを確かにされた。                                詩篇40篇1~2節

聖書箇所
エペソ人への手紙3章2~11節

説教
救いの奥義 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/214 ルーテル教会④ 日本編
 イエスは彼らにこう言われた。「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」                              マルコの福音書16章15節

 1903年以来、中国で宣教してきたルーテル同胞国外宣教団は、第2次世界大戦の終了とともに、政体の変化のため中国を出て、台湾で宣教を始めました。台湾の宣教も進み、現在に至っています。さて、同時に宣教団は、長年祈ってきた日本宣教を実行に移すことにしました。初代宣教師モーリス・ワーダル師夫妻が横浜に到着したのは、1949年9月のことでした。当時日本は、東北地方が最も未伝の地でしたので、東北での伝道を開始しました。最初に選んだのは、山形県酒田市で、酒田ルーテル同胞教会が設立されました。当時は、学校の体育館や天幕があふれる程の人びとが教会の伝道集会に集まり、沢山の人びとがイエスさまを信じ洗礼を受けました。実は、ワーダル先生は、中国での旧日本兵の言動から、日本が嫌いになり、「神さま、日本以外ならどこにでも遣わしてください」と祈っていたそうです。「しかし、神さまが、私に命じられた全世界は、日本でした」、と話しておられました。

2017年11月19日日曜日

2017年11月19日 第3主日礼拝 キリストの囚人パウロ

招詞
人の歩みは【主】によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。その人は倒れてもまっさかさまに倒されはしない。【主】がその手をささえておられるからだ。  詩篇37篇23~24節

聖書箇所
エペソ人への手紙3章1節
ピリピ人への手紙3章12節

説教
キリストの囚人パウロ 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/213 ルーテル教会③ アフリカ編
 みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。               第二テモテ4章2節

 米国ルーテル同胞教会は、1902年に中国へ、1918年に西アフリカのチャドに宣教師を送りはじめました。
 チャド共和国は、フランスから独立した国なので、フランス語とアラビア語が話されており、言葉の難易度は中国語並みです。隣国カメルーンの内陸部にも宣教師を送りましたが、そこも道路や医療施設などインフラゼロ地帯でした。しかも最初の10年は、宣教の実としての回心者もゼロという中で、一人の宣教師夫人が疫病で亡くなりました。
 その時、本国で緊急の宣教団会議がもたれ、アフリカへの宣教を中止すべきだという意見も強かったそうです。しかし、「時が悪いように見えても続けましょう」という声が勝ちました。その後、奇跡とも思える沢山の回心者が与えられ、現在、チャドでは、16の部族からなる650の教会と神学校、11の聖書学校があり、124人の牧師と880人の信徒牧師が奉仕しています。5つの部族語聖書と4つの新約聖書が翻訳され用いられています。次回は、中国と日本編です。

2017年11月12日日曜日

2017年11月12日 第2主日礼拝 神の御住まいとなる教会

招詞
主よ。あなたの恵みは天にあり、あなたの真実は雲にまで及びます。 あなたの義は高くそびえる山のようで、あなたのさばきは深い海のようです。                                  詩篇36篇5~6節

聖書箇所
エペソ人への手紙2章20~22節

説教
神の御住まいとなる教会 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/ルーテル教会② 
それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、 また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。                 マタイの福音書28章19~20節

 ルターの宗教改革は、ヨーロッパ各地に広がりましたが、ノルウェー、デンマーク、フィンランドなどの北欧の国々の王様は、ルターの教えに賛同し、ルーテル教会を国教会としてスタートさせました。
 ノルウェーの宗教改革は、デンマーク=ノルウェー王であったクリスチャン3世が、1537年にルター派を国教とすると宣言し、時のローマ・カトリック大司教を追放しました。その後、1814年にノルウェーがデンマークから独立を果たした際、ノルウェー憲法でルター派教会を国教会と承認し、牧師は王に任命されて公務員として奉仕しました。敬虔主義運動が国内で起こり、信徒と聖職者との距離が縮まるようになり、平信徒の集会がそれなりに教会生活でも受け入れられました。このことで、信徒のリーダーシップが育つ要因になりました。
 1905年にノルウェーから米国に移住したクリスチャンたちが現地法人として、ルーテル同胞教団(Lutheran Brethren Church)を結成し、礼拝式文を用いない、講壇も簡素なルーテル教会をスタートさせました。2年後、当時、教会数は、10に満たなかったのですが、外国宣教の熱いビジョンによりアフリカのチャドとカメルーンと中国に宣教師を送り始めたことは驚くべきことです。ルーテル同胞教会の特徴は、教団を大きくすることよりも、イエスさまの大宣教命令に従い、未伝地のために祈り、宣教師を送り出すことをしてきたことでした。            (続く)   

2017年11月5日日曜日

2017年11月05日 ルター宗教改革500念記念礼拝④ ルターと音楽

招詞
【主】は心の打ち砕かれた者の近くにおられ、霊の砕かれた者を救われる。正しい者の悩みは多い。しかし、【主】はそのすべてから彼を救い出される。      詩篇34篇18~19節

聖書箇所
詩篇46篇1~2節

説教
ルターと音楽 田口勇新教師
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言(こと)ローグ/211 ルーテル教会①
 宗教改革者マルティン・ルターによって始まったルーテル教会は、「聖書のみ、恵のみ、信仰のみ」という宗教改革のいわゆる三大原則に立っています。神様の前にすべての人は平等で、人の努力ではなく、神様の恵み、イエス・キリストの十字架と復活を信じることによってのみ、人は救われ、永遠のいのちを頂きます。改革の声は、ドイツをはじめ全ヨーロッパに伝わり教会が形成されました。しかし現地のローマ・カトリック教会は、「ルターの仲間」と呼んで斥(しりぞ)けました。これが、「ルーテル教会」と呼ばれるようになった由来です。
 ルーテル教会は、音楽の父と言われるバッハを生み出した教会としても知られています。バッハによって多くの教会音楽が作曲されましたが、それらは信仰の証として今日に至るまで教会の遺産として継承されています。
 その後、ドイツから北欧にかけて広がったルーテル教会の人々が、新大陸アメリカに移住し、北米にルーテル教会を形成していきました。ルーテル同胞教団もノルウェーからアメリカに移住したクリスチャンたちが、法人として届け出た名前です。特徴などは、②で記します。