2021年10月31日日曜日

2021年10月31日 第5主日礼拝 宗教改革記念礼拝  2人の改革者とルター

招詞
 神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある強き助け。それゆえ、われらは恐れない。万軍の主はわれらとともにおられる。ヤコブの神はわれらの砦である。
                                詩篇46篇1, 2a, 11節

聖書箇所
ローマ人への手紙1章17節、3章21~24節

説教
2人の改革者とルター 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/411 怒りと愛
 この方(イエス)にあってあなたがたもまた、真理のことば、あなたがたの救いの福音を聞き、またそれを信じたことにより、約束の聖霊をもって証印を押されました。
                               エペソ人への手紙1章13節

 ルターは、「免罪符」が、貧しい農民たちに売られているのを見て激怒しました。免罪符は、カトリックの教える、死後、煉獄で神から罰を言い渡される時に、罰一等を減ぜられる保険という触れ込みで販売されていました。しかし、聖書の教えではないことと他教区の教会建築資金集めが目的でした。10月31日、ローマ教皇への疑問を95の公開質問状にまとめて教会の扉に張り付けたのが、宗教改革の発端です。数年後、ルターは、カトリック教会を破門されますが、この「負の力」に勝つ「正の力」がドイツ国内でのルター派(プロテスタント)教会の誕生でした。
この動きに呼応して、北欧の、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの教会は、ルター派へ転向しました。さて、禁止されていたドイツ語への聖書翻訳と出版、ドイツ語賛美歌集の出版などなど、へとへとになるまで昼夜励んできた41歳のルターのところに、修道院を出奔したカテリーナが現れます。「ルターさまと結婚するように神さまから導かれております」とプロポーズされ、結婚します。彼は、怒りから愛に導かれました。26歳の彼女は、良妻賢母ぶりでルターと家族を支えました。子煩悩なルターは、妻と6人の子どもたちを愛し、賛美歌を沢山作って毎日、家庭礼拝です。クリスチャン家庭のお手本としてドイツ内外に紹介されました。

2021年10月24日日曜日

2021年10月24日 第4主日礼拝 ヤコブの 20年間 ③ 救い

招詞
 ハレルヤ。神の聖所で神をほめたたえよ。御力の大空で神をほめたたえよ。その大能のみわざのゆえに神をほめたたえよ。その比類なき偉大さにふさわしく神をほめたたえよ。
                                  詩篇150篇1~2節 

聖書箇所
創世記31章1節~55節

説教
ヤコブの20年間③ 救い 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/410 ルターと雷
 信仰は聞くことから始まります。聞くことは、キリストについてのことばを通して実現するのです。では、私は尋ねます。彼らは聞かなかったのでしょうか。いいえ、むしろ、「その響きは全地に、そのことばは、世界の果てまで届いた」のです。      ローマ人への手紙10章17節

 イザヤ書53章1節ほかの聖句を引用したローマ教会への手紙です。イザヤは、紀元前8~7世紀の預言者です。ヘブライ語で書かれたものが、紀元前3~1世紀に当時の世界語になったギリシャ語に訳され、パウロの時代には「世界中の人々に」読まれていました。イザヤはキリストの預言もしており(イザヤ9:6,53章)、紀元1世紀に実現しました。しかし信じない人も沢山いました。現代も同じです。 16世紀、教会の霊性はどん底まで下がり、暗闇でした。「深遠な聖書の言葉を極め、世界に伝える器」を、神は探しておられ、マルチン・ルターが選ばれました。 当時、ルターは、弁護士志望の大学生でしたが、帰宅途中に、すぐそばで落雷があり、友人と共に地面に叩きつけられました。彼は膝まづいて祈り、「命が助かったら修道院に行きます」と約束しました。一緒にいた友人は死に、彼は助かりました。 数日後には、修道院(神学校)の門を叩いていました。

2021年10月17日日曜日

2021年10月17日 第3主日礼拝 ヤコブの20年間②

招詞
 主はご自分の民を愛し、貧しい者たちを救いをもって装われる。敬虔な者たちは栄光の中で喜び躍れ。自らの床の上で高らかに歌え。                 詩篇149章4~5節

聖書箇所
創世記30章1節~43節

説教
ヤコブの20年間② 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/409 選びの愛(アハヴァー)
 イスラエルよ。今、あなたの神、主が、あなたに求めておられることは何か。それ は、ただあなたの神、主を恐れ、主のすべての道に歩み、主を愛し、心を尽く し、いのちを尽くしてあなたの神、主に仕え、 あなたの幸せのために私が今日 あなたに命じる、主の命令と掟を守ることである。
                                申命記10章12~13節

 主イエスが私たちに求めておられることは何でしょうか? 図は、旧約聖書の中の5つの重要動詞で、「主を愛する」ことは真ん中です。すべて自発的、主体的な行為として求められているのです。決して義務としてではなく、心を尽くし、精神を尽くして、主と向き合うことが求められているのです。
主のこの期待に私たちがどう向き合い、どう答えるべきか、それはひとりひとりが自分と神とのかかわりの中で決断しなければならないことなのです。聖霊の促しに導かれて、良い決断を、意味のある決断をしたいものです。          (銘形「ヘブル語のキーワード」より一部引用)

2021年10月10日日曜日

2021年10月10日 第2主日礼拝 ヤコブの20年間①

招詞
 ハレルヤ。新しい歌を主に歌え。敬虔な者たちの集まりで主への賛美を。踊りをもって、主の御名をほめたたえよ。タンバリンと竪琴(たてごと)に合わせて、主にほめ歌を歌え。
                                  詩篇149篇1、3節

聖書箇所
創世記29章1節~35節

説教
ヤコブの20年間① 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/408 惜しみなく与える愛 (ヘーフェツ)
 主は夜の夢のうちにソロモンに現れた。神は仰せられた。「あなたに何を与えようか。願え。」 ソロモンは言った。「・・・善悪を判断してあなたの民をさばくために、聞き分ける心をしもべに与えてください。・・・」 神は彼に言われた。「・・・わたしはあなたに、知恵と判断の心を耐える。 ・・・そのうえ、あなたが願わなかったもの、富と誉れもあなたに与える。」 
                            第1列王記 3章5~13節(抜粋)

 「ヘーフェツの愛」―この愛は、人が神になにかを願って求めることに対して、神が喜んで良いものを惜しみなく与えようとする愛です。ちなみに、上記の新共同訳は「何事でも願うがよい」とへーフェツの意味を汲んで訳しています。そこで、ソロモンは、王として最も必要なもの、「聞き分ける心」を願いました。
天地創造以来、父なる神さまは、「子どもたち」に良いものを惜しみなく与えることを何よりも喜びとされる神です。人が自分の欲望や私利私欲のために求めるものに対してではなく、神のみこころにかなって願い、求められることに対しては、神は黙っておられない方なのです。与えることを何よりも喜びとされる神、この神の惜しみなく与えようとする愛こそ「ヘーフェツの愛」なのです。
私たちにはどうでしょうか? 神さまは、誰にでも喜んで惜しみなく与える愛を持っておられ、私たちにも「願いなさい」と言っておられます。     (銘形「ヘブル語のキーワード」から引用)

2021年10月3日日曜日

2021年10月03日 第1主日礼拝 イサク家族の回復

招詞
 主をほめたたえよ。若い男よ。若い女よ。年老いた者と幼い者よ。主の名をほめたたえよ。主の御名だけがあがめられる。その威光が地と天の上で。      詩篇148篇2a, 12~13節

聖書箇所
創世記27章46節~28章22節

説教
イサク家族の回復 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/407 親切な愛(ヘーン)
 モアブの女ルツはナオミに言った。「畑に行かせてください。 そして、親切にしてくれる人のうしろで落ち穂を拾い集めさせてく ださい。」                 ルツ記2章2節

 聖書には、「愛」を表す言葉が7つあり、新約聖書で3つ、旧約聖書で4つの言葉です。上記「親切」と訳されたことばは「ヘーン」です。この2章に「親切」ということばが3回使われています。一方的な親切、「どうして私に親切にし、気遣ってくださるのですか。私はよそ者ですのに。」と、ルツがボアズの親切に与っているのです。実に一方的です。これが「ヘーン」の愛なのです。麦畑の使用人たちにも働き者と好感をもたれていたにしろ、この親切なボアズに対してルツの返答が率直ですがすがしいです。「ご主人さま、私はあなたのご好意を受けたいと存じます。あなたは私を慰め、このはしための心に語りかけてくださいました。私はあなたのはしための一人にも及びませんのに。」(2:13)。
神の救いのマスタープランに預かる二人ですが、親切の愛(ヘーン)がボアズの人格と結びついて豊かに用いられました。主が、旧約聖書に造詣(ぞうけい)の深かったパウロをして、ガラテヤ人への手紙(5:22)で御霊の実のリストに「親切」を入れさせたのもうなずけますね。 (銘形「ヘブル語のキーワード」より一部引用)