2017年3月12日日曜日

2017年03月12日 3.11祈念礼拝 神の国の前ぶれ1①

招詞
わが神。私はみこころを行うことを喜びとします。あなたのおしえは私の心のうちにあります。                                  詩篇40篇8節

聖書箇所
ルカの福音書 21章5~6節

説教
神の国の前ぶれ① 田口勇新牧師
MP3音声ファイル

言(こと)ローグ101/ヘーン(好意と親切の愛)
しかし、ノアは、【主】の心にかなっていた。              (創世記6章8節)
 へブル語で、神の愛をあらわす言葉は、3つあります。1つ目は、アハバーで選びの愛です。2つめは、ヘセドで契約の愛です。3つめは、ヘーンで、好意とか親切と訳されています。
 上記、創6:8は、原文では「ノアは主の目に恵みを見出した。特別な好意を見出した」です。ノアは、神を信じない暴力や退廃(たいはい)の支配する時代の中にあっても、彼と家族のみの完全な少数派であっても、時代の流れに流されることなく、主体的に、自発的に「神とともに歩んだ人」でした。こうした生き方だけでも「慰め」を意味する「ノア」の存在が光ります。
 そのノアに対して、主は特別に目をかけられて、特別にひいきされて神の地上での新しい出発のためにあの「箱舟」が用いられたのです。この神の態度が今回のキーワードである「ヘーン」なのです。ルツ記2章には、「親切」ということばが3回使われていて、人ができる好意・親切が取り上げられています。一方的な親切、「よそ者である私にどうしてこんな親切にしてくださるのですか。あなたの使用人でもないのに、こんな親切にしてくださるとは・・・」とルツがボアズの親切に感動しています。実に一方的な親切です。これが「ヘーン」の愛なのです。
 ヘーンは、神さまとボアズにならってわたしたちもできる愛です。6年目の冬を耐えて春を待つ大震災の被災者の方々に、さらなる一方的で親切な言動を続けていきましょう。見返りを期待しないで。
                        銘形「ヘブル語のキーワード」から一部引用)