2017年10月15日日曜日

2017年10月15日 ルター主教改革500年記念礼拝① マイ聖書が無かったら

招詞
私の神、主よ。私があなたに叫び求めると、あなたは私を、いやされました。
                                     詩篇30篇2節

聖書箇所
第2テモテ3章14~17節

説教
マイ聖書が無かったら 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/208
私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神はキリストにあって、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。 エペソ人への手紙1章3節
 エペソ人への手紙1章3節は、1節の中に一つの言葉が三つの品詞によって使われているめずらしい箇所です。名詞としては「祝福」を表すユーロギア、形容詞としては「祝福された、ほむべきかな」と訳されるユーロゲートス、動詞としては「祝福する」のユーロゲオーです。祝福をもって祝福するという日本語は難解なので、共同訳をみましょう。
 わたしたちの主イエス・キリストの父である神は、ほめたたえられますように。神は、わたしたちをキリストにおいて、天のあらゆる霊的な祝福で満たしてくださいました。(新共同訳)
 「祝福する」というのは、神が人に対してなされる行為であり、人が神を祝福する場合には「賛美する」となります。1章3節の聖句を順にみていくと、最初にあるのが形容詞のユーロゲートスで、新約聖書では8回使われています。新改訳では、「ほむべき(方)」(マルコの福音書14章61節)のように訳されています。動詞のユーロゲオーは、「(神を)ほめたたえる」・「祝福する」・「聖別する」という意味ですが、エペソ1章3節では、神が私たちをキリストを通して「祝福にあずからせてくださった」としています。俗な言い方をするなら、「幸せにしてくださった」とも言えます。詞のユーロギアは、「祝福」だけでなく、「賛美」(黙示録5章12節,13節,7章12節)、「聖別」(Ⅰコリント10章16節)、「(神からの具体的な)恵み、恩恵、賜物、贈り物」をも意味します(Ⅱコリント9章5,6節)。祝福という言葉だけでも、神さまがわたしたちに惜しみなく愛を注いで育ててくださっている熱心を感じ取ることができますね。
                                           (銘形 エペソ書の重要語彙」より引用)