2020年12月27日日曜日

2020年12月27日 第4主日礼拝 シメオンの賛歌

招詞
主はご自分のすべての道において正しく、そのすべてのみわざにおいて恵み深い方。主を呼び求める者すべて、まことをもって主を呼び求める者すべてに、主は近くあられます。
                                詩篇145篇17~18節

聖書箇所
ルカの福音書2章21~39

説教
シメオンの賛歌 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/368 救いの全貌を見る

 私の目があなたの御救いを見たからです。              ルカの福音書2章30節

 シメオンは生粋のユダヤ人ですが、彼の賛歌は、ユダヤ人にとって想定外の内容でした。シメオンは、生後40日の幼子イエスのうちに神の救いの全貌を見たのです。もちろん肉眼で見ることはできません。霊によって見たのです。またその全貌を一つひとつ説明する事はできません。シメオンは、自分の目で神の救いの全貌を見ることができたので、安心して、死ぬことができると語っています(ルカ2:29)。シメオンが見た救いの全貌は、「万民の前に備えられたもの」と語ります。「万民」とは、ユダヤ人も異邦人もということです。異邦人である私たちにはありがたい話ですが、神の選民であると自惚れていたユダヤ人にとってはありがたくない話なのです。事実、イエスの救いはユダヤ人のかたくなさのゆえに、まさに「異邦人を照らす啓示の光」として異邦人に向けられていきます。
「御民イスラエルの光栄の光」という預言が実現するのは、キリストが地上に再臨する前まで延期されます。シメオンの賛歌は私たちに壮大な神の救いの計画の枠組みを与えてくれました。神の御救いの計画の中で今がどういう時代であるかを知ることは、私たちの生き方を主にあって、確かで安らかな生涯へと導くことでしょう。シメオンのように聖霊によって神の御救いの全貌を垣間見させていただく一人とさせていただきたいと思います。
                        銘形「ルカの福音書を味わう」より引用)