2017年11月19日日曜日

2017年11月19日 第3主日礼拝 キリストの囚人パウロ

招詞
人の歩みは【主】によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。その人は倒れてもまっさかさまに倒されはしない。【主】がその手をささえておられるからだ。  詩篇37篇23~24節

聖書箇所
エペソ人への手紙3章1節
ピリピ人への手紙3章12節

説教
キリストの囚人パウロ 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/213 ルーテル教会③ アフリカ編
 みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。               第二テモテ4章2節

 米国ルーテル同胞教会は、1902年に中国へ、1918年に西アフリカのチャドに宣教師を送りはじめました。
 チャド共和国は、フランスから独立した国なので、フランス語とアラビア語が話されており、言葉の難易度は中国語並みです。隣国カメルーンの内陸部にも宣教師を送りましたが、そこも道路や医療施設などインフラゼロ地帯でした。しかも最初の10年は、宣教の実としての回心者もゼロという中で、一人の宣教師夫人が疫病で亡くなりました。
 その時、本国で緊急の宣教団会議がもたれ、アフリカへの宣教を中止すべきだという意見も強かったそうです。しかし、「時が悪いように見えても続けましょう」という声が勝ちました。その後、奇跡とも思える沢山の回心者が与えられ、現在、チャドでは、16の部族からなる650の教会と神学校、11の聖書学校があり、124人の牧師と880人の信徒牧師が奉仕しています。5つの部族語聖書と4つの新約聖書が翻訳され用いられています。次回は、中国と日本編です。

2017年11月12日日曜日

2017年11月12日 第2主日礼拝 神の御住まいとなる教会

招詞
主よ。あなたの恵みは天にあり、あなたの真実は雲にまで及びます。 あなたの義は高くそびえる山のようで、あなたのさばきは深い海のようです。                                  詩篇36篇5~6節

聖書箇所
エペソ人への手紙2章20~22節

説教
神の御住まいとなる教会 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/ルーテル教会② 
それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、 また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。                 マタイの福音書28章19~20節

 ルターの宗教改革は、ヨーロッパ各地に広がりましたが、ノルウェー、デンマーク、フィンランドなどの北欧の国々の王様は、ルターの教えに賛同し、ルーテル教会を国教会としてスタートさせました。
 ノルウェーの宗教改革は、デンマーク=ノルウェー王であったクリスチャン3世が、1537年にルター派を国教とすると宣言し、時のローマ・カトリック大司教を追放しました。その後、1814年にノルウェーがデンマークから独立を果たした際、ノルウェー憲法でルター派教会を国教会と承認し、牧師は王に任命されて公務員として奉仕しました。敬虔主義運動が国内で起こり、信徒と聖職者との距離が縮まるようになり、平信徒の集会がそれなりに教会生活でも受け入れられました。このことで、信徒のリーダーシップが育つ要因になりました。
 1905年にノルウェーから米国に移住したクリスチャンたちが現地法人として、ルーテル同胞教団(Lutheran Brethren Church)を結成し、礼拝式文を用いない、講壇も簡素なルーテル教会をスタートさせました。2年後、当時、教会数は、10に満たなかったのですが、外国宣教の熱いビジョンによりアフリカのチャドとカメルーンと中国に宣教師を送り始めたことは驚くべきことです。ルーテル同胞教会の特徴は、教団を大きくすることよりも、イエスさまの大宣教命令に従い、未伝地のために祈り、宣教師を送り出すことをしてきたことでした。            (続く)   

2017年11月5日日曜日

2017年11月05日 ルター宗教改革500念記念礼拝④ ルターと音楽

招詞
【主】は心の打ち砕かれた者の近くにおられ、霊の砕かれた者を救われる。正しい者の悩みは多い。しかし、【主】はそのすべてから彼を救い出される。      詩篇34篇18~19節

聖書箇所
詩篇46篇1~2節

説教
ルターと音楽 田口勇新教師
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言(こと)ローグ/211 ルーテル教会①
 宗教改革者マルティン・ルターによって始まったルーテル教会は、「聖書のみ、恵のみ、信仰のみ」という宗教改革のいわゆる三大原則に立っています。神様の前にすべての人は平等で、人の努力ではなく、神様の恵み、イエス・キリストの十字架と復活を信じることによってのみ、人は救われ、永遠のいのちを頂きます。改革の声は、ドイツをはじめ全ヨーロッパに伝わり教会が形成されました。しかし現地のローマ・カトリック教会は、「ルターの仲間」と呼んで斥(しりぞ)けました。これが、「ルーテル教会」と呼ばれるようになった由来です。
 ルーテル教会は、音楽の父と言われるバッハを生み出した教会としても知られています。バッハによって多くの教会音楽が作曲されましたが、それらは信仰の証として今日に至るまで教会の遺産として継承されています。
 その後、ドイツから北欧にかけて広がったルーテル教会の人々が、新大陸アメリカに移住し、北米にルーテル教会を形成していきました。ルーテル同胞教団もノルウェーからアメリカに移住したクリスチャンたちが、法人として届け出た名前です。特徴などは、②で記します。

2017年10月29日日曜日

2017年10月29日 ルター宗教改革500念記念礼拝③ ルターと子どもたち

招詞
主に信頼する者には、恵が、その人を取り囲む。正しい者たち。主にあって、喜び、楽しめ。すべての心の直ぐな人たちよ。喜びの声をあげよ。            詩篇32篇10~11節

聖書箇所
詩篇127篇1~5節

説教
ルターと子どもたち 田口勇新教師
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言(こと)ローグ/210
神は、みむねとみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられました。             エペソ人への手紙1章5節

ここでは、似たような二つのことば(名詞)が重ねられて使われています。一つは「ユードキア」(みむね)、もう一つは「セレーマ」(みこころ)です。後者はすでに1節に「みこころ」と訳された語彙です。
 「ユードキア」は、新約聖書で9回。エペソ書では2回、1章5・9節に使われています。新改訳第2版では「ご計画」、第3版では「みむね(御旨)」と改訳されました。
 「みむね」(御旨)は、善意、好意、喜びとするこころという意味で、キリストにおいてあらかじめお立てになった神のご好意を意味します。英語では “good will” などと訳されています。
 動詞形の「ユードケオー」は、新約聖書では21回使われ、神が喜ぶというように訳されています。
   「また、天からこう告げる声が聞こえた。『これは、わたしの愛する子、
    わたしはこれを喜ぶ』」          マタイ 12章18節
   「これぞ、わたしの選んだわたしのしもべ、わたしの心の喜ぶわたしの
    愛する者。」                  ルカ 12章32節
   「小さな群れよ。恐れることはない。あなたがたの父は、喜んであなた
    がたに御国をお与えになるからです。」    Ⅰコリント 1章21節
 
神のみむね(心)は、私たちを喜ぶことです。神は、喜んで、私たちに御国を与えて、そこに導き入れてくださる方です。苦しい時、悩む時も、神の国は、死の向こうにまでつながっていることを忘れないようにしましょう。素直に、「喜んでしてくださる」神の助けを受けましょう。
                         (銘形「エペソ書の重要語い」より引用)

2017年10月22日日曜日

2017年10月22日 ルター宗教改革500年記念礼拝② ルターと賛美

招詞
新しい歌を【主】に歌え。全地よ。【主】に歌え。
【主】に歌え。御名をほめたたえよ。日から日はと、御救いの良い知らせを告げよ。
                                 詩篇96篇1~2節

聖書箇所
詩篇33篇1~9節
説教
ルターと賛美 田口勇新教師

2017年10月15日日曜日

2017年10月15日 ルター主教改革500年記念礼拝① マイ聖書が無かったら

招詞
私の神、主よ。私があなたに叫び求めると、あなたは私を、いやされました。
                                     詩篇30篇2節

聖書箇所
第2テモテ3章14~17節

説教
マイ聖書が無かったら 田口勇新牧師
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言(こと)ローグ/208
私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神はキリストにあって、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。 エペソ人への手紙1章3節
 エペソ人への手紙1章3節は、1節の中に一つの言葉が三つの品詞によって使われているめずらしい箇所です。名詞としては「祝福」を表すユーロギア、形容詞としては「祝福された、ほむべきかな」と訳されるユーロゲートス、動詞としては「祝福する」のユーロゲオーです。祝福をもって祝福するという日本語は難解なので、共同訳をみましょう。
 わたしたちの主イエス・キリストの父である神は、ほめたたえられますように。神は、わたしたちをキリストにおいて、天のあらゆる霊的な祝福で満たしてくださいました。(新共同訳)
 「祝福する」というのは、神が人に対してなされる行為であり、人が神を祝福する場合には「賛美する」となります。1章3節の聖句を順にみていくと、最初にあるのが形容詞のユーロゲートスで、新約聖書では8回使われています。新改訳では、「ほむべき(方)」(マルコの福音書14章61節)のように訳されています。動詞のユーロゲオーは、「(神を)ほめたたえる」・「祝福する」・「聖別する」という意味ですが、エペソ1章3節では、神が私たちをキリストを通して「祝福にあずからせてくださった」としています。俗な言い方をするなら、「幸せにしてくださった」とも言えます。詞のユーロギアは、「祝福」だけでなく、「賛美」(黙示録5章12節,13節,7章12節)、「聖別」(Ⅰコリント10章16節)、「(神からの具体的な)恵み、恩恵、賜物、贈り物」をも意味します(Ⅱコリント9章5,6節)。祝福という言葉だけでも、神さまがわたしたちに惜しみなく愛を注いで育ててくださっている熱心を感じ取ることができますね。
                                           (銘形 エペソ書の重要語彙」より引用)

2017年10月8日日曜日

2017年10月08日 第2主日礼拝 和解のいけにえ 神の食物

招詞
まことに、【主】は、とこしえに王として御座に着いておられる。【主】は、ご自身の民に力をお与えになる。【主】は、平安をもって、ご自身の民を祝福される。
                                 詩篇29章10~11節

聖書箇所
レビ記 3章1~17節

説教
和解のいけにえ 神の食物 老松望KGK主事
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言(こと)ローグ/207 父なる神(セオス・パテール)
「いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって父なる神に感謝しなさい。                           エペソ人への手紙5章20節

「セオス・パテール」は、ヨハネの福音書から黙示録まで42回使われている重要語です。英語では、人間の父の場合は小文字のfatherを使い、父である神の場合には大文字のthe Fatherを使っています。福音書の御子イエスさまを見ると、イエスさまのすべての考え、思い、意志、感情は、御父に向けられています。御父の愛のまなざしが御子のすべてでした。それゆえ、御子の栄光は御父の栄光を完全に現わすことでした。

 この父なる神さまの愛のまなざしは、私たちでにも惜しみなく向けられています。そして、私たちは一人残らず、イエスさまの御名によって父なる神さまにいつでも、どこでも祈ることができます。ダビデが歌った詩篇23篇を見ましょう。
 【主】は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません。 たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。
 これは、居心地の良い部屋でソファーに座って瞑想しながら祈ったのではなく、敵に命を狙われて絶体絶命の荒野での祈りでした。なんと、彼は、自分のこの状況を緑の牧場に横たわっている羊だと描写しました。それほど安心して父なる神に信頼しているダビデの信仰に習いましょう。いつでもすべてのことについて祈りましょう。                      
                      (銘形 「エペソ書の重要語彙集」から一部引用)


2017年10月1日日曜日

2017年10月01日 第1主日礼拝 見張っている神

招詞
「わたしは、あなたを胎内に形造る前から、あなたを知り、あなたが腹から出る前から、あなたを聖別し、あなたを国々への預言者と定めていた。」
                                  エレミヤ書1章5節

聖書箇所
エレミヤ書1章11,12節

説教
見張っている神 松丸嘉也宣教師
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